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「聖地・鈴鹿へ」・・・(2004年12月 エリア選手権鈴鹿大会)

「鈴鹿サーキット」・・・日本を代表するこのサーキットの一番の特徴は、今となっては時代遅れともいえるそのコースレイアウトにあります。

世界的にも近年新しく建設されるサーキットは、安全性を重視するあまり低速コーナーを直線でつないだようなレイアウトになる傾向があります。

それにひきかえ、この鈴鹿サーキットは古き良き?時代そのままの、いや、最近の風潮からすればもはや「非常識!」といえるほど危険なオーラがいっぱいの超高速サーキットです。

実はいままでにも、何度か鈴鹿サーキットを走ったことはあるのです。

1998年に1回、1999年に1回、2002年に2回・・・くらいでしょうか?

しかしそのいずれもが、その絶対的なスピードの次元の違いに圧倒され、レーシングスピードからは程遠いペースでしか走れず、敗北感に打ちひしがれて帰途につく・・・の繰り返しでした。

筑波やSUGOではまま走れるようななったつもりでも、鈴鹿にくると全くのレース初心者に戻ってしまうのです。

「レーシングライダーであるからには、いつかはこの鈴鹿サーキットを攻略したい・・・」

レースをはじめたころからずっともち続けたその想いにいよいよ本格的に挑戦することになりました。

いままでは漠然と 「鈴鹿をある程度ちゃんと走れるようになったら、鈴鹿のレースに出たい・・・」 と考えていたのですが、まずはこの考え方を改めることからスタートしました。

この考え方ではいつまでたっても、尻に火がつきません。

「とにかく12月の鈴鹿のレースに出る!」

これを決定事項にしました。

そう決めてしまえば、あとはやるしかなくなります。

とりあえず現実的な目標タイムを「2分19秒台」に設定して鈴鹿攻略への道のりが始まりました。


今年の7月、前日にSUGOのレースを終えたばかりのとある月曜の晩、SP-Vの3人組は、1台のハイエースに3台のTZを積み込んで鈴鹿に向かっていました。

鈴鹿でブリジストンユーザーのための走行会に参加するためです。

この走行会では鈴鹿でのレース経験のない自分たちは、一番初心者の枠で走らされることになりました。

「まあ、俺たちも鈴鹿はちゃんと走れねーし、そのくらいが丁度いいかも・・・」

なんて思っていたのですが、それは大間違いでした。

走行が始まると、コース上には

「今日生まれて初めてサーキットにやってきました!」

みたいなライダーたちがいっぱいで、全く練習になりません。

結局2本走って3人ともベストタイムが2分30秒くらい。

目標タイムから10秒以上遅いタイムですが、まあほとんどまともに走れなかったので仕方がありません。

「まあ、あれで2分30秒なんだから、もうちょっとクリアで走れたら25秒くらいまでは簡単にでそうだよなあ・・・」

東京に向かう車内での反省会で3人の出した結論です。


8月に入り、再度鈴鹿に練習に出掛けました。

1泊2日で2日間の走りこみです。

今回は鈴鹿のライセンス所有者だけが走る通常のスポーツ走行なので、前回の走行よりも走りやすくなっているはず・・・と思ってやってきたのですが、大いに思惑を外しました。

「鈴鹿のライダーは凄腕ばかり・・・」と思っていたのは関東のライダーの勝手な思い込みであって、やっぱりコース上にはサーキット初心者がいっぱいです。

しかも鈴鹿のスポーツ走行は、「大きいバイク」と「小さいバイク」というクラス分けしかなく、自分が走る枠は「大きいバイク」クラスなのですが、最近は4サイクルの600ccや1000ccのバイクが流行っていることもあり、自分が乗る2サイクルの250ccのマシンで一緒に走ると抜くのは結構大変なのです。

いい感じで走れてきていてもコース上のどこかで、コーナーは遅く直線はバカっ速いライダーに引っ掛かってしまい、なかなかタイムを上げることは出来ません。

軽く2分25秒台くらいは出すつもりやってきたこの練習でしたが、結局2日間のベストタイムは2分29秒台。

これにはかなり焦りました。

いくら遅いライダーに引っ掛かりやすいとはいっても、全部が全部引っ掛かっているわけではないのでかなりヤバイです。

「いやあ、攻めるところは結構攻めはじめてるんだけどなあ・・・」

「意外とこんなところが限界だったりして・・・」

そんなことが頭をよぎりはじめます。


9月に入ってから今年3回目の鈴鹿遠征を行ないました。

今回は全日本鈴鹿の直前ということもあり「国際ライセンス」専用枠があるので、前2回よりはまともな練習になりました。

前回29秒台に終わった練習と同じようなテンションで走って、あっさりと2分25秒台をマーク。

やはり前回の29秒台はコースが混雑していることが原因だったようです。

ただ目標の2分19秒台までは、まだ5秒以上あります。

本来アクセル全開にすべきダンロップコーナーやマッチャンコーナーでアクセル全開にしきれていない・・・

ストレートエンドでブレーキングの目標となる100m看板まで突っ込みきれていない・・・

など、詰めるべきポイントはまだまだありますが、ここからの5秒アップはぼちぼち想像しずらくなってきています。

レースウィーク本番でどこまで攻めきれるか・・・。

これ以上はレース本番のテンションに期待するしかありません。


【公式練習】

いよいよ「鈴鹿」のレースウィーク突入です。

1回の走行時間が20分と短いのは気になりますが、レースウィークの公式練習は違うクラスのバイクが走っていないので、普段のスポーツ走行よりもはるかに練習になります。

1本目の走行で2分24秒台に突入、2本目の走行では2分23秒台まで順調にタイムアップしてきました。

このあたりで「まあまあ、なんとかカッコはついてきたかなあ・・・」といったレベルでしょうか。

まだ余力はあります。

まだ余力はあるにはあるのですが、ぼちぼちその余力を使おうと思ったら、そこそこ転倒のリスクを覚悟しなければならないレベルになりつつあります。

明日の予選はその「余力」を初めて全部使い切る走りをします。

現時点のレベルでではありますが、明日はいよいよ初めての鈴鹿フルアタックです。

【公式予選】

とにかくこの予選の課題は、いままで「余力」と思って出し切ってこれなかった部分を全部出し切ること。

ダンロップやマッチャンコーナーなど、アクセルを開け切れていなかったところで、全部開け切る。

100mまで突っ込まなければならないところはきっちり100mまで突っ込む。

そういうやれることを全部やってどのくらいのタイムになるのか?

それによって当面の目標である2分19秒台までの距離が正確にわかってきます。

いよいよ予選開始。

12月のレースで、路面温度は高くないので、序盤は慎重に様子を見ながらタイヤを暖めることに専念します。

とりあえず5周走ったところでタイムは2分25秒台、ここからいよいよタイムアタックに入ります。

今まで出し惜しみしてきた余力を全て使い切るべく、全力でコースを攻め始めます。

1コーナーはいい感じで進入することができました。

間違いなく今までの中では最高のスピードで進入しています。

その先の2コーナーが迫ってくる雰囲気がだいぶ違います。

そのままできるだけスピードに乗せてS字をクリア。

この先のダンロップも余力を残していたところです。

「ここは絶対アクセル全開!」

そう心に誓ってコーナーに飛び込んでいくのですが、やはりライダーの意に反してアクセルを開ける右手は完全全開を拒みます。

「くそっ、やっぱり全開に仕切れなかった・・・」

それでもまあ今までよりはスピードに乗っていることは間違いなさそうです。

その先のデグナーカーブ進入、ここも過去最高の出来!

その後ヘアピンを抜けて、新シケイン。

「マッチャンコーナー!今度こそ絶対にアクセル全開!」

うーん、全開になってるようななっていないような・・・微妙なところ。

でも今まででは一番開いてる。

そこからスプーンカーブの進入。

「こいつは決まった!」

ここも間違いなく今まで最高の出来です。

「いい感じだ!これは自己ベストを1〜2秒は絶対更新できる!」

と思った矢先、スプーンカーブの2個目に向かってアクセルを開けようとしたところで、「フワーン」とエンジンが空転してしまいます。

「うわあ、もったいねー!シフトミスしちゃった!」

通常であれば、このミスでタイムアタックは失敗、一旦ペースを落とし、次の周で再アタックするところですが、ここまでいい感じできていたので、多少のミスには目をつむり、そのままタイムアタックを継続しようとします。

「このタイムロス、0.5秒か1秒か・・・」

そんなことを考えながら左足でシフトを操作してギアを入れなおしたつもりだったのですが、またしても「フワーン」とエンジンの空転。

「あれっ、おっかしいなあ」

そのまま惰性でバックストレートに入り、左足で何度もシフト操作をしますが、なにをやっても「フワーン」「フワーン」とエンジンは空転を繰り返すだけです。

結局その原因不明のトラブルによりバイクはストップ。

一度もタイムアタックをせずに予選は終了してしまいました。

予選終了後、改めてバイクをチェックすると、なんとフロントのスプロケット(エンジン側でチェーンを回すためのギア」が脱落していることが判明。

そういえば昨晩、このスプロケットを交換した際にこの部分のナットをしっかり締め付けた記憶がありません。

完全に自分の整備ミス。

悔やんでも悔やみきれない予選結果となりました。

【決勝レース】

一夜明けて、決勝当日。

昨日の幻に終わった自己初のフルアタックはこの決勝レースに持ち越されました。

持ち越されたはずだったのですが・・・・、なんとこの日は朝から完全に雨。

なんと、前々回のSUGO、前回の筑波に引き続き、またしても台風が直撃してしまったのです。

「まったく普段レースがないときはのんきな良い天気が続くのに、レースウィーク目掛けて、しかもこんな季節外れなのに台風が直撃するんだものなあ・・・」

そんな恨めしい声を上げてもどうにもなりません。

まあ、逆に言うとこちらはこれまで2戦連続で雨を走ってきているので、雨も少しは自信ついてきているところです。

逆にレースの神様が与えてくれたチャンスなのかもしれません。

そう思って開き直ることにしました。

サイティングラップで雨の鈴鹿と初めてのご対面です。

「どうだあ?筑波くらいグリップするのか?SUGOみたいに全くグリップしないのか?」

雰囲気的にはSUGOのようにまったくグリップしないわけではなさそうですが、筑波までグリップするのかどうかは未知数といったところです。

「みんなこのコンディションどう思ってるんだろう・・・」

1周まわってグリッドについてバイクをスタンドに掛けてから、後ろのグリッドにいる二瓶君に様子を聞きにいこうバイクを離れると、向こうもこちらの様子が気になるらしく、こちらに向かって首を横に振りながら近づいてきているところでした。

二瓶くん:「やばい、すっげー怖いんだけど・・・」

自分も同じことを考えていましたが、他のライダーも同じことを考えてるんだ・・・と思うと逆に気持ちが落ち着いてきました。

選手紹介が終わり、1周のウォーミングアップラップスタート。

このウォーミングアップラップで、同じく関東から遠征してきているY選手がデグナーカーブの1個目で転倒。

やはり甘く見ていくと足元をすくわれる可能性もありそうです。

そうこうしているうちにいよいよレースがスタート。

スタートはいつものとおり大失敗。

序盤は雨の鈴鹿のグリップを探りながら走行しますが、思ったよりいけそうな感じです。

雨でも膝をすりながら走れる筑波の雰囲気と似ています。

とりあえず目の前にいた数台を抜いてから追い上げを開始。

トップからはもう果てしなく離されてしまっている感じですが、ここからがちょっと面白い展開でした。

雨は得意なライダーと不得意なライダーで大きくタイムが変わってきます。

自分は典型的な「雨不得意ライダー」でしたが、ここ数戦雨のレースが続いているのでそこそこ走れるようになってきています。

もともと予選でタイムアタックが不発に終わり、しかもこの決勝レースでスタートを大失敗している自分は、ほぼ集団のほぼ最高尾のほうにいるわけです。

そこそこ鈴鹿の雨のグリップ感がわかってペースを上げ始めると、ついさっきまでホームストレートでは全く姿が見えなかった前走車が、ちょうどコースの半分シケインのあたりで姿が見えはじめ、コースの後半には追いついて抜くことが出来るのです。

それでホームストレートに戻ってるとやはり前には誰もいない・・・でも、ここで姿が見えなかった前走車がシケインあたりで姿が見え始め、コースの後半ではパス。

そんなことを何回か繰り返しているうちに、

「なんか俺、雨得意かも???」

みたいな気になりはじめ、結構このコンディションを楽しんでいる自分に気付き始めます。

結局レースは14位で完走。

ところが優勝したライダーのタイムを聞いて

「俺って雨得意???」

っていう自信は木っ端微塵に吹き飛びました。

自分のレース中のベストタイム2分45秒台に対して、優勝者のベストタイムは2分32秒台。

全く全然お話になりません。

こんな感じで自分の鈴鹿デビューレースはほろ苦い思い出だけを残して終了しました。

当初の目標であった2分19秒台というタイムに対して、現段階でどのくらいのポジションにいるのかも皆目検討がつきません。

手元に残ったタイムは金曜にマークした2分23秒台というタイムだけです。

ここから換算するとあと4秒。

来年は鈴鹿の全日本参戦も視野に入れているので、それまでになんとか実現しておきたいところです。


以上で2004年の全てのレースが終了しました。

大きな飛躍はできませんでしたが、昨年まですっかり忘れていた「レースを楽しむ」ことを取り戻すことができたシーズンでした。

ここ最近は

「このままの成績じゃ辞められないから仕方なくレースを続ける」

という感じでずるずるとレースを続けてきた感がありますが、

今は純粋に

「レ−スが楽しくて辞められない」

と思えています。

今シーズンで引退するつもりで継続したレースでしたが、また来年もレースを続けることになりそうです。

1年間応援ありがとうございました。

来年こそ飛躍の年になるよう頑張りますので、引き続き応援宜しくお願いいたします。

島村英一郎

・・・NEXT・・・

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